
真鶴町の中でも観光スポットとして知られるのが相模湾に突き出す真鶴岬。その先端には景勝地の三ツ石が鎮座し、そこに延びる三ツ石海岸は磯遊びの好スポット。さまざまな海の生物が生息する磯には、ファミリーから研究者までが生物観察に訪れます。そんな三ツ石海岸の魅力とともに、遊び方からアクセスまでを紹介します。磯遊びというと夏の楽しみのようですが、日差しの強すぎる真夏より、これからの季節の方がおすすめですよ。
ケープ真鶴から長い階段を下って三ツ石海岸に到着
真鶴町は車でも電車でも都心から1時間30分ほどのアクセスのいいエリア。電車の場合はJR真鶴駅から、三ツ石海岸の入口にあたる施設「ケープ真鶴」までバスで20分ほど。車なら真鶴駅前から約8分でケープ真鶴まで行けます。

車はケープ真鶴の第一駐車場(約70台)、または250mほど進んだ番場浦駐車場(約75台)に停められます。駐車料金はどちらも1000円で、自動券売機でチケットを購入。ケープ真鶴で2000円以上の買い物をすると返金されるシステムです。ケープ真鶴にはレストランやショップが入っており、レストランでは定食や麺類、またソフトクリームなどのカフェメニューも揃っています。
ちなみにケープ真鶴の300mほど手前にある県営みさき駐車場は無料で利用できます。

ケープ真鶴の脇を入っていくと、海を見渡す展望スポットの横に階段があります。この階段で三ツ石海岸まで下りることができ、海岸までは7~8分。ただし傾斜が急な場所もあり、上りは15~20分ほどと考えておきたいところ。あまり重い荷物を持っていくと、帰りに後悔することになります…。

階段を下りはじめてすぐに喫茶店があるので、この店やケープ真鶴でランチというのもあり。ただし15分ほど階段を上ってこないといけないので、小さな子供を連れた方などは、海岸で食べられるものを用意しておいたほうがいいと思います。

階段を下りる途中には、こんな美しい景色が見られるポイントも。写真は大潮の干潮時の様子なので、三ツ石まで石の道が延びています。このタイミングなら歩いて先端まで行けますね。
先端の石は二つしかないように見えますが、右側の石の後ろにもう一つ大きな石が隠れています。横からだと名前の由来となった三つの石が見えますよ。

潮が満ちてくると石の道は海中へと消えてしまいます。こちらは帰り際に撮った写真。
まだ満潮になる途中ですが、こんな感じ。道が完全になくなってしまうので、先端に取り残されないようにご注意を!

階段を下りきったところにはトイレがあります。ただし売店や自動販売機はないので、必ず飲み物は持参してください。またこの海岸にはシャワーがないので、気になる方は真水を入れたペットボトルなど、海水を流せる準備をしておくと便利です。

西側は磯遊び、東側はスノーケリングスポット
三ツ石海岸は大小の石がびっしりと敷き詰められたゴロタの浜。石の上に乗ると滑るので、マリンシューズなどをはきます。大人は膝まである長靴でもよさそうです。
階段と小石の浜の間に細かい石や砂が広がる場所があり、皆さんそこにポップアップテントやシートを敷いて拠点にしています。風が強いことが多いので、飛ばされないようにペグなどで固定しておくと安心。また海岸には日陰がないので、帽子などの熱中症対策も忘れずに。

三ツ石海岸は南東に延びていて、先端の三ツ石に向かって右が西側、左が東側になります。西側は岩や石が小さめで、水たまりのようになったタイドプールも浅いため生物の観察にぴったり。東側は大きな岩が連なる雄々しい雰囲気で、スノーケリングに向いています。

西側の小さなタイドプールには、魚やエビ、カニ、貝、ヤドカリなどがいっぱい。種類も多く、採取と観察が楽しい!ナマコやウニ、タコなどが見つかることもあります。念のため図鑑などで毒のある魚など危険生物を確認しておくと安心です。
高台から海を望む老舗旅館
真鶴半島には旅館や民宿が点在しています。真鶴港を見下ろす「Tabist みよし旅館 小田原 真鶴」もそのひとつ。真鶴駅から徒歩12分、ケープ真鶴までは車で7分の真鶴観光に便利なロケーションにあります。和室が12室のオーソドックスな旅館で、お風呂は大浴場を利用。トイレ付の部屋と、トイレ共同の部屋が用意されています。


生物を観察しやすいのは干潮の時間帯です。このタイミングならタイドプールも浅いので、小さな子供でもじゃぶじゃぶと水の中に入って遊べます。ウェブサイトで干潮の時間を調べておき、タイドプールに取り残された生物を探してみましょう。岩をひっくり返すと、いろいろな生物が見つかるはず。
手で採るほか、大きな岩の下を網で探ってみたり、広げた網に魚を追い込んだり、いろいろな方法を試してみて。網とバケツのほか、軍手もあるといいですよ。

夏から秋にかけては、チョウチョウウオなど南方系の魚の幼魚もよく見られます。
採った生物はバケツ内の水温が上がったり、酸欠になったりすると死んでしまうので、観察したらなるべく早く海に戻してあげましょう。

次は東側の海岸を見てみましょう。こちらには溶岩質の岩場が広がり、周囲の海岸が噴火でできたことを実感できます。黒っぽい巨岩を乗り越えながら歩いていると、どこか別の惑星にきてしまったような気分に!

海沿いには岩に囲まれた大きなタイドプールがあり、ここがスノーケリングスポット。海の中をのぞくと小魚の群れが行き交い、岩陰にカラフルな南方系の魚が泳ぐなど華やかな雰囲気です。
岩で守られているとはいえ外海とつながっているので、満潮になるとかなりの波が入ってきます。海況をよく確認して遊んでくださいね。

三ツ石海岸の西には番場浦海岸という小ぢんまりとした海岸があります。三ツ石海岸とは400mほどの遊歩道でつながっていて、こちらでも磯遊びを楽しめます。三ツ石海岸に比べると人が少なく静かなので、さらにのんびり過ごせます。

番場浦海岸からだと、三ツ石の巨岩が三つ、ちゃんと見えますね。三ツ石海岸と番場浦海岸の間は磯釣りのポイントでもあり、釣りを楽しんでいる人の姿も多く見られます。

番場浦駐車場に車を停めて、遊歩道を通って三ツ石海岸に行くこともできるので、階段の上り下りが少ないほうがよければ、こちらを利用するのも手でしょう。

真鶴岬の先端に延びる三ツ石海岸を紹介しましたがいかがでしたか?磯にいる生き物がとにかく多いので、子供はもちろん大人も生物探しに夢中になってしまうんです。スノーケリングの練習にもぴったりですよ!








