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『ヤマノススメ』とは
『ヤマノススメ』は、人気イラストレーター・しろさんによる女の子たちの登山をテーマとする漫画が原作のアニメ作品です。第1シーズンは5分枠の短編アニメとして2013年1月から3月まで、第2シーズンは15分枠に拡大して2014年7月から12月まで、第3シーズンも15分枠で2018年7月から9月まで放送されました。そして2022年10月から12月までは、30分枠で第4シーズンが放送されました。また、2017年には映画化もしています。
内気でインドア派な高校生のあおいが、幼馴染でありアウトドア派のひなたと久しぶりに再会して交流を深め、登山に挑むことで前向きになり、心身ともに成長していく姿を描いた青春物語です。
『ヤマノススメ』の舞台はどこ?
登場人物のあおいやひなたが暮らしているのは、埼玉県飯能(はんのう)市です。そのため、この作品の主な舞台は飯能です。
また、さまざまな山に登ることから、聖地は飯能以外にもあちこちに点在しています。彼女たちが登った山を、実際に登るというの。
『ヤマノススメ』の聖地巡礼スポット【山】
ここからは、聖地巡礼スポットのうち、あおいたちが登った山をご紹介していきます。
聖地①天覧山

まずご紹介する山は、天覧山(てんらんざん)です。
天覧山は埼玉県飯能市飯能にある、標高197メートルの山です。標高は比較的低めですが、山頂からの眺めが抜群で、関東平野が一望できます。また、天気が良ければ遠くに富士山や東京スカイツリーなども見えます。初心者の登山デビューに適している山です。
天覧山は、一番最初にひなたがあおいを誘って登った山です。ここであおいが目にした光景や、山頂で食べたおいしいサンドイッチとお茶は、あおいが登山に対して前向きになるための大きなきっかけとなります。また、その後も天覧山は『ヤマノススメ』全シリーズを通して何度も登場するため、特に重要な聖地と言えるでしょう。
聖地②高尾山

続いてご紹介するのは、高尾山(たかおさん)です。
高尾山は、東京都高尾市にある標高599メートルの山です。都心からのアクセスもよく、ケーブルカーを利用して山の中腹まで登れることから、気候のいい時期には多くの登山客が訪れます。
『ヤマノススメ』では、あおいとひなたがパワースポット巡りをするために登る山として登場します。山友達となる中学生のここなと出会うのも、高尾山からの下山途中のことでした。また、第4シーズンではあおい、ひなた、みお、ゆり、かすみの5人で初詣登山として高尾山に登ります。
高尾山には都内有数のパワースポットと言われている「薬王院(やくおういん)」があります。正式名称は「高尾山薬王院有喜寺(ゆうきじ)」で、真言宗智山派の大本山です。薬王院と参道のスギ並木は、「八王子八十八景」にも選ばれています。
薬王院のほかにも「たこ杉」と呼ばれる樹齢約450年の巨大な杉の木や、「たこ」を撫でると運が引き寄せられて、“ひっぱりだこ”になるという意味のある「ひっぱり蛸の石像」などのスポットがあります。
また、高尾山周辺には、そば屋や茶屋、展望台にはレストランなど、さまざまなグルメが楽しめる場所も多くあります。登山とあわせて、お店の情報もチェックしてみてください。
聖地③谷川岳

谷川岳(たにがわだけ)は、群馬県と新潟県の県境に位置する標高1977メートルの山です。
『ヤマノススメ』では、あおいがひなたとの思い出の山に登ることで約束を守ろうと決心して、登ることにしたのが谷川岳です。アニメでは、第2シーズンと第4シーズンに登場します。
標高1963メートルの「トマノ耳」と標高1977メートルの「オキノ耳」という、猫の耳のように見える2つの山頂がある双耳峰(そうじほう/ほぼ同じ標高の山頂が、耳のように二つ並んでいる山のこと)です。それぞれの山頂からは、360°の大パノラマを楽しめます。
また、谷川岳には「谷川岳ロープウェイ」があり、土合口駅から天神平駅までの2300メートルを結んでいます。このロープウェイを利用するのであれば、日帰りも可能です。
しかし、谷川岳は「世界一遭難者が多い山」とギネスに認定されるほどに遭難者が多い場所として知られています。その理由としては、雪山登山でも人気なことと、「一ノ倉沢」という断崖絶壁があることです。聖地巡礼で登る際には、時間にも計画にも余裕を持って登るようにしましょう。
聖地④富士山

4つ目にご紹介する聖地スポットは、富士山(ふじさん)です。
富士山は標高3776メートルの、言わずと知れた日本一標高の高い山です。山梨県と静岡県の県境に位置しています。
『ヤマノススメ』では第2シーズンで、憧れだった富士登山に挑戦したあおいが、高山病にかかってしまうというエピソードが描かれています。登りきった者も、山小屋に残らざるをえなかった者も、それぞれに思いを抱いた富士登山でした。
その後、第4シーズンでは2度目の富士山に挑戦する様子も描かれています。
富士山は標高が高い分、高山病や低体温症、熱中症、疲労遭難など、さまざまなトラブルが予測されます。『ヤマノススメ』のエピソードからもわかるように、どれだけ入念に準備していたとしてもリスクは起こり得ます。コンディションや状況に少しでも不安を感じたら、なるべく安全な道を取るようにしましょう。
聖地⑤三ツ峠山

最後にご紹介するのは、ミツ峠山(みつとうげやま)です。山梨県にある標高1785メートルの山です。
『ヤマノススメ』第2シーズンでは、富士山を見たいと思っているあおいへのサプライズとして、ひなたがミツ峠山への登山を計画します。ここから見える富士山、南アルプス、北アルプス、奥秩父、八ヶ岳、道志の山などの景色は、まさに絶景です。
三ツ峠という山名の由来には、山頂部の開運山、御巣鷹山、木無山の三山の総称という説や、開運山の山頂にある小さな3つのピークを総称したもの、などといった説があります。古くは信仰の対象として、修験者が多く登ったことでも知られています。
最寄り駅である富士急行三つ峠駅から登山口までの間には、アニメ本編にも登場するスポットがたくさんあります。また、下山後にあおい、ひなた、ここな、楓が訪れる温泉「三ツ峠グリーンセンター」もあります。
『ヤマノススメ』の聖地巡礼【飯能市内巡り】
ここからは、あおいやひなたが住んでいる飯能市内の聖地巡礼スポットを見ていきましょう。
スポット①飯能駅

まずは飯能駅です。飯能駅北口の駅看板の前は、あおいたちがよく登山に出かける際に待ち合わせ場所にしています。東口側に隣接する「丸広百貨店」や、駅前のバス停なども作品内に登場します。
西武池袋線の飯能駅改札を出てすぐのところに、飯能観光案内所「ぷらっと飯能」があります。こちらでは、ヤマノススメの観光案内マップをもらうことができます。また、案内所内にはヤマノススメのイラストもたくさん展示してあります。
スポット②タイムズマート
「タイムズマート」は、あおいたちが立ち寄るコンビニエンスストアとして、作品中にもよく登場します。
以前は天覧山のふもとにありましたが、現在は移転しており、飯能駅前通りにあります。ソフトクリームを販売するヤマノススメファンの集いの場となっています。
アニメで見られるものとは異なる姿になりましたが、ヤマノススメ愛に溢れたお店で、現在でも多くのファンが訪れるスポットです。聖地巡礼の際には、ぜひタイムズマートにも寄ってみてください。
※2024年3月現在は土日のみの営業です。詳しくは公式X(旧:Twitter)をご確認ください。
スポット③飯能銀座通り商店街
『ヤマノススメ』に出てくる商店街のモデルになっているのは、「飯能銀座通り商店街」です。古き良き建物が立ち並ぶ、レトロな商店街です。
あおいがアルバイトをしている洋菓子屋「夢彩菓すずき」も、飯能銀座通り商店街にあります。ただし、2023年4月にリニューアルしており、店構えが作品中のものとは異なるようです。100年以上の伝統の味を守りながら、こだわりの素材だけを使用した豊富な種類の洋菓子を取り扱っています。
スポット④飯能小町公園< /h3>
飯能銀座通り商店街を出たすぐ左にあるのが、飯能小町公園です。こちらは2013年に開設した、比較的新しい公園です。
第2期の新十三合目であおい、ひなた、かえで、ここなの4人がホタルを見に行くために待ち合わせたのがこの場所です。
スポット⑤観音寺
飯能銀座通り商店街を抜けて、5分ほど歩いたところにあるのが「観音寺」です。
1200年の歴史を持つ観音寺には、白い象の像が鎮座しています。作中でも度々登場しており、地元で集まる場所の象徴的存在となっています。あおいとひなたがアイスを食べるシーンが印象に残っている方も多いのではないでしょうか。
スポット⑥飯能河原

第1シーズンの十二合目で、あおいたちがピクニックをしたのが「飯能河原」です。
入間川のエリアに埼玉県による川の再生の取り組みである「水辺再生プラン」で遊歩道が整備され、バーベキューなどができる広場が作られました。水遊びなどもできるため、夏の時期には多くの利用客が訪れます。
アニメの聖地巡礼をより楽しむためのポイント
ここからは、『ヤマノススメ』聖地巡礼をより楽しむためのポイントをお伝えします。
3つのポイントをおさえて、思い出に残る聖地巡礼にしましょう。
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ポイント①アニメを復習しておく
まず1つ目は、アニメをよく復習しておくことです。何度も観ることで、細かい描写などにもより気付けるようになります。
このアニメはロケハンに注力されており、実際に取材した写真をもとに映像が作成されています。そのため、アニメ本編では実際の景色に忠実な描写が多く、この作品をきっかけに「山に実際に登ってみたい」と感じた方も多いのではないでしょうか。
聖地巡礼する直前にもう一度観ておくことで、「ここはあのシーンにあった場所だ」などと気づきやすくなるでしょう。
ポイント②アニメのシーンの写真やスクショをもっていく
2つ目のポイントは、アニメのシーンの写真や、スクリーンショット画像などを用意して行くことです。
聖地巡礼をしている方のブログやSNSなどで、アニメのワンシーンの写真を、実際の聖地と同じ角度で撮影している写真を見たことはありませんか。写真などを持っていれば、そこが聖地なのかどうなのか迷った際に確認できるうえに、実際のシーンと並べて写真を撮ることもできます。
ポイント③聖地の情報をよく調べておく
聖地は、たまたまそこが聖地になっただけです。そのため、アニメファンにとって都合の良いところばかりではなく、改装したり、移転したり、廃業したりするケースは多くあります。そのため、あらかじめ訪れたい聖地の最新情報を調べておくとよいでしょう。
また、現在営業しているお店であっても、臨時休業などもあるため、きちんと確認しておきましょう。
山で!飯能で!ヤマノススメ
ここまで、ヤマノススメの聖地を山と飯能市内に分けてご紹介してきました。
山は一度に回ることはできませんが、飯能市内の聖地は飯能駅のすぐ近くにまとまっているため、1日でも十分回り切れるでしょう。ロケハンに力を入れて制作されている分、テレビから飛び出てきたのかと思うようなところもたくさんあります。
ぜひ、聖地巡礼で、新しいアニメの楽しみ方を体験してください。








