
鳥取県の西、弓ヶ浜半島の突端に位置する港湾都市境港。漫画家、水木しげるさんの出身地であることから、1993年に代表作「ゲゲゲの鬼太郎」に登場する妖怪たちのブロンズ像が並ぶ「水木しげるロード」が誕生し、一躍有名になりました。水木しげるロードのオープンに合わせて、鳥取県米子市と境港を結ぶ全長17.9kmのJR境港線も、ゲゲゲの鬼太郎をモチーフにしたペイントが施され鬼太郎列車として運行を開始。米子から境港まで、およそ50分のローカル線の旅。さあ、鬼太郎の世界にどっぷり浸りに出発いたしましょう。
0番線から鬼太郎列車にのって出発

JR米子駅から鬼太郎列車が出発するのは 0番線ホーム。これから霊の国に行くんだと気分が高まります。
ホームにはすでに列車が待っていました。現在鬼太郎列車として運行するのは6バージョン。車両は国鉄時代から使われているキハ40系とキハ47系を使用し、「鬼太郎」「目玉おやじ」「ねずみ男」「ねこ娘」の4車両がキハ40系、「砂かけばばあ」「こなきじじい」はキハ47系で運行しています。

0番線ホームの中程まで進むとゲゲゲの鬼太郎が出迎えてくれます。天井には日本の妖怪マップも。

車内に入ってみると、こちらも鬼太郎ワールド全開!座席も天井も壁にもキャラクターがちりばめられています。

各シートは撮影ブースにもなっており、シートに腰掛けるとキャラクターと一緒に写真が撮れるという趣向。すべてのキャラクターの車両を制覇して写真を撮りたくなってしまいます!

出発に合わせて流れる車内アナウンスは、なんとアニメの声優陣が担当。鬼太郎やねこ娘、目玉おやじが駅の名前や愛称をアナウンスしてくれるんです。
ちなみに米子駅から境港駅までの16駅には、それぞれ鬼太郎にちなんだ愛称がつけられています。例えば、米子駅は「ねずみ男駅」、境港駅は「鬼太郎駅」。なかには高松町の「すねこすり」、米子空港の「べとべとさん」などややマニアックなものもあるので、自分の妖怪マニア度を試してみるのもよいでしょう。
時間によっては通学や通勤に使う地元の人々の姿も。現実と異世界が交錯する不思議な光景が見られます。
境港で水木しげるロードを散策
のどかなローカル線の終着点は境港駅。ここで下車して散策を楽しみましょう。駅前から東に向かって約800m続くのが水木しげるロード。2018年にリニューアルオープンし、現在は177体の妖怪ブロンズ像がならびます。

両脇には土産物店やカフェが点在し、鬼太郎グッズを手に入れたり、鬼太郎にちなんだパンやラテアートなどを楽しむことができます。

忘れてはならないのが妖怪神社への参拝。2000年1月1日午前0時に落成入魂式を行い創建された神社で、ご神体は高さ約10尺(約3m程)近くに及ぶ黒御影石と、樹齢300年の欅の木。妖怪たちが住みやすい自然環境を守り育てたいという思いが込められています。建立の際には実際に水木しげる先生がお越しになり、入魂されているそう。

家内安全、交通安全、厄除開運、心願成就、心神健全、合格祈願、病気平癒などさまざまな御利益があるようですが、参拝祈願の際は妖怪たちの言い伝えを思い描きながら祈願すると効果が高いそう。
参拝の前には、目玉おやじの清めの水で手を清めることをお忘れなく。

水木しげるロードの終点には「水木しげる記念館」があり、水木しげるの漫画作品を一同に紹介する漫画ワールドとなっています。原画の展示や水木しげるの仕事部屋を再現した空間を見学して、波乱にとんだ水木しげるの人生に思いをはせてみましょう。

魚介の宝庫!グルメも楽しみ
境港は全国有数の漁港。特にマグロとベニズワイガニの水揚げは全国でトップレベルです。街歩きに疲れたら、ぜひ新鮮な魚介を楽しんで。水木しげるロードの近くにもおいしい海鮮が食べられるレストランが点在しています。

足を延ばしてCMで話題の坂を見に行く
CMで話題となったこの橋に見覚えはありませんか?実はこれ、境港にあるんです。

橋の名前は江島大橋。鳥取県境港市の渡町と島根県松江市の八束町を結ぶ全町1446.2メートルの橋で、5000トン級の船が通れるよう最上部は約45メートルにも達します。松江市側の勾配が強く、この場所が通称「ベタ踏み坂」と呼ばれています。
境港駅から車ならば約10分。駅前で自転車を借りて訪れる強者もいるようです。
皆生温泉を楽しめる宿で、気ままなステイを楽しむ
境港や米子の観光の拠点にぴったりなのが、米子市の北、日本海に面した海辺の温泉地、皆生温泉。美しい海岸線と中国地方最高峰の大山を望む風光明媚な温泉地で「日本の渚100選」「日本の白砂青松100選」「日本の夕日・朝日100選」「都市景観100選」などに選定されています。
Tabist インターナショナルホテル皆生
その皆生温泉にある「インターナショナルホテル皆生」は素泊まりの気軽な宿。バス・トイレ共同のリーズナブルな部屋から、5名まで宿泊可能なコテージなどさまざまな客室が用意されています。
共同のキッチンで自炊をしたり、源泉かけながしの温泉を楽しんだり、BBQコーナーでBBQパーティーを開いたりと、自由気ままな滞在が楽しめるのが魅力です。









