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100年の歴史を間近に感じる。金沢のレトロ建築めぐり

2022.08.12

2024.12.19

アート旅の大定番として知られる金沢はレトロ建築の宝庫でもあります。外観だけでなく内部まで鑑賞できる歴史的建造物を、Tabistが紹介します。

美術館、庭園などの見どころが多く、アート旅の大定番として人気を集める金沢。町家が立ち並ぶ茶屋街はよく知られていますが、実は歴史的建造物の宝庫でもあります。とくに、兼六園を中心とした半径1㎞圏内は、多くのレトロ建築が集まるエリア。今回は、外観だけでなく内部まで入って鑑賞できる素敵な建物をご紹介します。

学都・金沢を象徴する赤レンガ校舎 〜「石川四高記念文化交流館」(金沢市広坂)〜

1887年に官立旧制高等学校「第四高等中学校」(略称:四高)の本館として建てられた赤レンガ校舎。兼六園からほど近い、いしかわ四高記念公園内にあります。

閉校後は、金沢大学や石川県立郷土資料館に転用されてきましたが、現在は四高の歴史と伝統を紹介する「記念館」、県ゆかりの文学者を紹介する「近代文学館」の2施設が入る建物としての役割を担っています。建築当初の外観や間取り、構造が今もなお残されている、貴重な歴史的建造物です。

無料で入場できる「石川四高記念館」では、旧第四高等学校に関する​​記録や写真を展示しており、当時の四高生の生活がうかがえます。有料となる「近代文学館」には、金沢の三文豪と呼ばれる泉鏡花、徳田秋聲、室生犀星をはじめとする石川県ゆかりの作家の愛用品や原稿などの貴重な資料を展示しています。

かつて陸軍兵器庫に使用された赤レンガ建物 〜「石川県立歴史博物館」(金沢市出羽町)〜

兼六園からほんの少し南に下ると現れる3棟の赤レンガ建物は、かつて陸軍兵器庫として建築され、戦後は金沢美術工芸大学として使用されていたもの。創建当時の姿を忠実に復元した上で、1986年からは実物資料、ジオラマ模型、映像で石川県の歴史・文化を開設する博物館の建物として活用されています。

1990年には国の重要文化財に指定されたほか、翌年には日本建築学会賞も受賞。1998年には、旧建設省により公共建築100選の一つにも選ばれました。

外壁煉瓦をそのまま保存しつつ、内側に鉄筋コンクリート構造による補強を施した建物は、外観は陸軍兵器庫として使われていた当時まま。長さなんと90m(第三棟は85.4m)、鉄格子のアーチ窓が並ぶ左右対称の3棟の建物が居並ぶ姿は、写真には写らない迫力があります。​​

創建時に近い形で残された洋風建築 〜「金沢くらしの博物館」(金沢市飛梅町)〜

「石川県立歴史博物館」の目の前を通る道路を東へ道なりに行くとたどり着くのは、金沢の風物詩や昔ながらの生活用品などを紹介する「金沢くらしの博物館」。この建物は、1899年に「旧石川県第二中学校」の校舎として建てられたものです。入り組んだ屋根や上げ下げ窓、玄関の車寄せなど、明治時代の洋風建築の意匠が随所に施されています。

2015年に創建当初の図面が発見され、創建時の姿で残されている部分も多いことが判明。これにより歴史的価値が評価され、2017年に国重要文化財として指定されました。

全国でも稀少な現存する旧陸軍施設 〜「国立工芸館」(金沢市出羽町)〜

「石川県立歴史博物館」のすぐ隣に位置する「国立工芸館」。隣り合う建物は、いずれも明治期に建てられた陸軍施設です。左側は第九師団の司令部庁舎として金沢城二ノ丸跡に建築されたもの。特徴的なのは左右対称の木造2階建ての部分で、庁舎らしい簡素な外観も見どころです。

右側は陸軍将校の集会所として現在の県立能楽堂の横に建築されたもの。庁舎とは異なり、バロック風の華やかな装飾が目を引きます。いずれも戦後に現在の場所に移築されました。現在は日本唯一の工芸専門の国立美術館として活用されています。

江戸中期の風情を残す武家屋敷 〜「寺島蔵人邸」(金沢市大手町)〜

金沢城公園の北側にある「寺島蔵人邸」は、加賀藩中級武士・寺島蔵人の屋敷として江戸時代に建てられたもの。家屋や土蔵、土塀や庭園から、当時の中級武家屋敷の暮らしぶりが垣間見えます。

敷地の北側と東側は、ドウダンツツジ、モミジ、タブの老木が生い茂る池泉回遊式庭園。家屋の内部には、庭園の四季折々の姿を眺められる座敷や、画家としての顔も持つ寺島蔵人の秀作が見られる展示室、抹茶(有料)が味わえる茶室も。江戸時代にタイムスリップした気分が味わえます。

◇番外◇ 大正2年建築のレトロな『和カフェ「土家」』(金沢市主計町)

「寺島蔵人邸」から少し北上するとあるのは、ひがし茶屋から浅野川を挟んだ対岸にある『和カフェ「土家」』。ここは、1913(大正2)年に建てられた市指定伝統建築物を利用した町家カフェです。急こう配の階段を上った2階には、金沢町家らしい紅殻(べんがら)塗りと呼ばれる朱色の壁に囲まれた情緒たっぷりの和室が広がります。

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今回は、美術館や資料館などの、公共施設として一般開放されているレトロ建築をピックアップしてご紹介しました。建築当時の意匠が残された建築など、入場料を払っても内部まで詳細に見学したくなる素敵な建築ばかりです。ここでご紹介した以外にも、金沢にはたくさんのレトロ建築があります。ぜひ気になる建物を巡ってみてください。

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