
以前からライブハウスや劇場が多くある〝サブカルチャーの聖地〟として若者から人気を集めていた下北沢。どこかレトロで懐かしい空気感がある一方で、新しいものを取り入れるエネルギッシュな一面もあり、その両方が合わさって街の魅力をつくりあげています。ここ数年では、駅舎が一新されたほか、駅周辺も大きく変化を遂げました。
ついに全館開業した新高架下施設 〜ミカン下北〜
「ミカン下北」は、京王井の頭線の盛土だった場所に2022年3月30日にオープンした新高架下施設。A地区からE地区の5つの街区によって構成されており、古着やオリジナル雑貨など20以上の店舗が集まった人気のガレージ「東洋百貨店」の2号店など、下北沢の街をギュッと凝縮したような個性的な顔ぶれが揃います。この7月にはオフィス区画を含むB地区も開業、ついに全容が公開となりました。

駅から一番近いA街区は茶沢通りに向かって緩やかな下り坂になっています。そのため、地上1階に見える場所のほとんどが実は2階になる形。ここがメイン通りにあたり、タイ、韓国、ベトナム、台湾と、アジアの食を提供する飲食店が並びます。

続いて、こちらは栃木発、厳選した国産素材を使ったパンで人気のベーカリーカフェ「THE STANDARD BAKERS」。本店を構える栃木に4店舗展開するほか、都内でも出店店舗がしのぎを削る「グランスタ東京」や「渋谷東急フードショー」に店を構える実力派です。下北沢店限定の「ミカンパーニュ」は必食。

ミカン下北内には、エリア最大級のワークプレイスも登場。A街区の4・5階には、コワーキングスペースと個室のシェアオフィスが設けられており、B街区にも新たに内装付きオフィス区画がオープン。スタートアップ企業の誘致なども積極的に進められており、東京の新たなビジネス拠点としても注目されています。

様々な施設が入っている「ミカン下北」。下北らしくアジア系の飲食店が多めですが、他にもイタリアンやビストロ、グルメバーガーやカフェなどもあり、ランチ休憩には困りません。また、世田谷区立の図書館200万冊の蔵書を検索・予約して、受け取りや返却ができる図書館カウンターも。蔦屋書店もあるので、お気に入りの本とともに、カフェでゆったり読書を楽しんでみても良いですね。

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店主の顔が見える〝個店街〟として注目される 〜reload〜
下北沢駅と東北沢駅の中間に位置するエリアに2021年6月にオープンした商業空間「reload」。チェーン店とは一線を画すセレクトショップやカフェ、雑貨店など、訪れた人の感性を刺激するような個性あふれるテナントが揃います。分棟式の建築で、個店が立ち並ぶ路地を巡るような感覚が味わえるのも魅力です。

注目は、コンクリート打ちっぱなしの空間に、花の香りが漂うフラワーショップ「flo.dance」。ところ狭しと花や花器が並ぶ店内で、生花とドライフラワーの融合など、新たなライフスタイルを提案しています。販売する生花は、ドライフラワーにして長く楽しめる種類が豊富なのも特徴です。

個性的な雑貨と文具が揃う「DESK LABO」も覗いてみたいお店。もともと三軒茶屋の茶沢通りにあった人気店が移転したもので、店主による絶妙なチョイスのラインナップは、隅から隅まで見ても飽きません。文具好きはもちろん、プレゼント探しにもぴったりです。
紹介した施設以外にも、まだまだ珍しいお店がいっぱい。福井県に「めがね産業」を持ち込んだ老舗国産メーカー「増永眼鏡」の直営店「MASUNAGA1905」はデザインから仕上りまで全工程を一貫して自社菅理の下で製造し、高品質なめがねを提供しています。「OGAWA COFFE LABORATORY」は、焙煎から抽出までを自分でできる、体験型のコーヒーショップ。ところどころに休憩できるベンチもあるので、施設内を1日使って回ってみるのも良いかもしれません。
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再開発が進められている下北沢。サブカルチャー色も健在ですが、女性ひとりでも気軽に入れる店舗が増えているのも嬉しいですね。進化を続ける下北沢に、今後も注目です。








